- 子どもがなかなか夜寝てくれない。朝もなかなか起きれない。
- 寝付きが悪いので寝とりどりでしつけに時間がかかる。
- 十分に眠れないことで子どもにどんな影響があるの?
- 早く寝れるようになるようになるためにどうすれば良い?
そんなお悩みに答えます。
世界一寝不足な日本の子どもたち
全米睡眠財団がすすめる、子どもの理想的な1日の睡眠時間は
一方で、日本の子どもの睡眠時間がとても短くなっているそうです。
厚生労働省の調査によると、年々睡眠時間は改善されているものの、いまだに日本の子どもの睡眠時間は世界でワースト1位なんです。
世界の国々と比べても日本の子どもたちの睡眠時間が軽視され、十分な睡眠が確保できていない現状がわかります。
子どもには早く寝て欲しい理由
子どもが夜遅くまで起きていることで困っている親御さんは多いですよね。
できれば、子どもたちに早く寝てほしいと思っているのではないでしょうか?
一方で、睡眠が大事なことはなんとなくわかっているけど、実際にどんな影響があるのかよくはわからない方も多いのではないでしょうか?
子どもにとって、睡眠は軽視できない重要なものです。
想像を超えて意外なところにまで影響を及ぼしているのです。
それでは、子どもに早く寝てほしい理由を見ていきましょう。
【成長】寝る子は育つ!睡眠は子どもの成長に不可欠
睡眠は、子どもの健やかな成長や発達になくてはならないものです。
実は、子どもの成長や発達を促す成長ホルモンは、眠っている間に分泌されます。
成長ホルモンが分泌されることで、体の成長に必要な筋肉が増強され骨も作られます。
また、睡眠は「言語発達と関連がある」、「集中力、情動面の問題が起こる」、「問題行動と優位に関連している」、「多動のリスクを高める」など、心の成長・発達にとっても睡眠は大事な役割を果たしていることも研究から明らかになっています。
平成26年度文部科学省の調べでも、睡眠不足が「易刺激性(何でもないのにイライラする)」「自尊心の低下」と関連することが示されています。
参考:
睡眠時間ばかりではなく、睡眠環境を整えて質の良い睡眠にすることも大事になります。
【健康】質の良い睡眠は疲労回復と免疫アップ効果
質の良い睡眠を取ることで、人間は脳や体を休めています。
睡眠不足が続くと、疲労感が出てきて、高血圧や糖尿病、肥満の原因になることがわかっています。
実は、眠っている間には昼間の活動中に傷ついた細胞が修復されているのです。
睡眠が不足したり睡眠の質が悪くなると、免疫細胞が減少し、侵入者を長期的に記憶する能力も下がってしまうとの研究データもあります。
睡眠を司るホルモンであるメラトニンには免疫力をあげる機能と強い抗酸化作用があります。
このように、しっかりと睡眠を取ることで免疫力アップにつながるのです。
【成績】ぐっすり眠ることで翌日の活動への意欲と集中力につながる
ぐっすり眠れないことによって脳が休まらないと、注意力が散漫になったり、イライラや鬱症状の原因になることもあります。
疲れやすかったり常に眠かったりするので、日中の活動への影響が出てきてしまいますよね。
翌日、意欲的に活動できなかったり注意散漫で怪我の原因になってしまうのは子どもの成長・発達や成績にも悪影響を及ぼしてしまいます。
また、脳の中で記憶力を司る海馬の大きさも、睡眠時間が短くなると小さいことがわかっています。
睡眠不足によって、記憶力を低下させているだけでなく、脳の発達を遅らせてしまっていることがわかってきました。
このことは、脳トレで有名な川島隆太先生が著書の「最新脳科学でついに出た結論「本の読み方」で学力は決まる」でもおっしゃっています。
【リラックス】子どもの睡眠後は、ママ・パパの唯一のまったりタイム
子どもが眠った後は、自分のペースで残った家事を片付けたり、趣味の時間にするママ・パパもいると思います。
子どもの健康や成長のためだけでなく、子どもの睡眠時間は日中の騒がしさから開放されてパパやママがまったりリラックスタイムの時間でもありますよね。
私にとっても、1日の終わりに好きな音楽を聴きながら、お酒を飲んだりアイスを食べたりする時間は至福の時間でもあります。
だから、子どもにはできるだけ早く、ぐっすりと眠ってほしいものです。
子どもが夜寝てくれない原因は?
以上のように、子どもにとって睡眠はとても大事なものです。
でも、子どもたちがなかなか眠りたがらない、寝かしつけにとっても苦労しているという経験をされたことはありませんか?
日本小児保健協会が1980年、1990年、2000年に行った幼児期の睡眠習慣に関する調査によると、1歳6か月児・2歳児・3歳児・4歳児・5-6歳児のすべてにおいて22時以降に就寝する割合が増加しているそうです。
では、これほどまでに睡眠が大事なものにも関わらず、なぜ子どもたちは夜寝たがらないのでしょうか。
「眠くない!」とぐずぐずしていつまでも起きたがるのでしょうか?
子どもが夜寝てくれない原因としては以下のようなことが考えられます。
- 寝付きが悪い
- 眠りが浅い
- 遅く寝る習慣が身についてしまっている
- 子どもの塾・習い事や親の仕事が遅くまである
それぞれに詳しくみていきましょう。
寝付きが悪い
寝付きが悪くなる原因としては、
- 昼寝のしすぎ、しなさすぎ
- カフェインの摂取
- ブルーライト
- 普段と違うお出かけや行動
- 親のイライラ
- 寝室の環境が眠りに適していない(暑い・寒いなど)
スムーズに睡眠に導き、良質な睡眠のための環境は整っていますか?
睡眠に適切な気温は22〜23℃と言われています。
夏は体に直接風が当たらないようにして適度にクーラーを使って快適な睡眠を心がけましょう。
冬も乾燥しやすいですので、加湿器を使用するなど工夫が必要になるかもしれません。
睡眠時、特に子どもは汗をかきやすいので、パジャマはできるだけ薄着にし、通気性がよく汗をよく吸うものにしましょう。
子どもは暑がりなので、寝冷えを気にするあまりお布団のかけ過ぎで意外と暑くて眠れないということも考えられます。
睡眠環境だけでなく、食べるものによっても睡眠の質は変わってきます。
幼児の頃は気をつけていても、小学校に入ってくるといろんな食べ物飲み物を飲みたがったり食べる機会も増えたりしますよね。
カフェインの入ったお茶やコーラ、エナジードリンク、チョコレートなどは摂り過ぎると脳が覚醒して寝付きが悪くなります。
カフェイン系の食べ物や飲み物を好んで食べている場合は、おやつ以降は摂取するのを控えめにするなど気をつけたほうがいいかもしれません。
これらの食べ物を取ることが習慣になっている場合は、脳がその興奮状態を覚えているのでなかなかやめられない、やめる時に離脱症状が出る場合もあります。
そうなってしまうとさらに悪影響が出てしまうので、そうなる前にできるだけ摂取を控えたほうがいいですね。
また、最近は子どもでもスマホやパソコンでネットサーフィンをしたりYouTubeを見たりする子が多いと思います。
スマホやパソコンの画面から放出されるブルーライトは脳を覚醒させる作用があるので寝る前のスマホやパソコンは控えましょう。
また、強い光を浴びることでメラトニンが分泌されないのも眠れなくなる原因です。
テレビや動画も脳を刺激し興奮させる作用があるので、寝る前は控えて絵本を読んだり音楽にシフトしたほうがいいでしょう。
普段と違う行動やお出かけをした時に、興奮してなかなか寝ないという経験はないでしょうか?
新しい体験や何か新しいことをすることで脳が覚醒し、興奮状態となるのはよくあることです。
たまにはしょうがないと思いますが、眠る前は避けたいですね。
様々な原因で寝付きが悪くなることがありますが、寝かしつけをしていて1時間も2時間も寝ないとなると、親のがわもイライラしてきますよね。
イライラしてつい「寝ないとお化けが来るよ!」なんて、怖がらせてしまい、余計に寝なくなったりしてww
子どもは、親のイライラや不安を敏感に察知するので、それが原因で余計に寝れなくなることも子育てあるあるです。
寝かしつけをする時は、余裕を持っておおらかな気持ちで対応することも必要です。
日頃の生活習慣の中で何気なくやっていることでも、寝付きが悪い原因に繋がることがあるのですね。
気をつけたいですね。
眠りが浅い
眠りが浅くなると、ちょっとの刺激で目覚めてしまったりして、必要な睡眠時間を確保できないこともあります。
睡眠中の温度が高すぎたり寒すぎたりしないか、隣の部屋の物音や、明るさなど睡眠環境に注意してあげましょう。
また、お昼寝の時間が長すぎると寝過ぎて眠れないこともあります。
お昼寝の時間を長くしてしまっている場合は、お昼寝の時間を見直す必要があるかもしれません。
先ほど言ったカフェインの取り過ぎで眠りが浅くなっていることも考えられるので、食習慣も見直してみましょう。
とはいえ、眠りの深さには個人差もありますから、必要なことは整えてあげた上で、あまり神経質になりすぎないほうがいいかもしれませんね。
あまりに眠りが浅すぎて気になる場合は、何らかの原因で睡眠障害になっていることも考えられます。心配な場合は、病院に相談してみましょう。
子どもの塾・習い事や親の仕事が遅くまである
最近は、たくさんの習い事をしている子どもも多く、遅い時間まで塾で勉強を頑張っている子もいます。
習い事や塾が終わってから帰宅し、ご飯を食べたりお風呂に入ったり次の日の準備をしたりして夜寝るのが必然的に遅くなってしまう子どももいます。
習い事をして世界を広げることも大事ですが、睡眠も子どもの成長にとっては不可欠な大事なものです。
あまりにたくさんの習い事に追われてしまっている場合は、子どもにとって無理がないか見直しをするのも一つかと思います。
また、親御さんのお仕事が終わるのが遅く、仕事が終わってから子どもと食事、片付け、などしている間に就寝時間が遅くなってしまう場合もあるかと思います。
そのご家庭ご家庭のライフスタイルもあるので難しいところですが、帰宅後の食事の準備にキットを使用したりお惣菜を上手に取り入れて時短するなど、できるだけ子どもも早めに就寝できるように工夫できるところはないか見直してみましょう。
遅く寝る習慣が身についてしまっている
多くの子どもたちがこれに該当してしまうんではないかと思います。
なかなか寝てくれなくて、子どもの要望に応えているうちに遅くなってしまう
夜遅くまでテレビを見たり、動画を見たりしてなかなか寝てくれない
親が意図していなくても、毎日眠る時間が遅くなってしまっていて、子どもとしては遅い時間に寝るのが習慣になってしまっていることもあると思います。
以上、睡眠不足が子どもに及ぼす悪影響についてお話ししました。
こんなに悪影響があるならできるだけ早く寝て欲しいですよね。
できるだけ早く寝てもらうための寝かしつけの方法については、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
まとめ
最近の子どもたちは、成長に必要な十分な睡眠時間を確保できていない子どもが多くなっています。
子どもの睡眠時間が短くなることで
- 筋肉や骨の成長低下
- 言語や行動の発達の低下
- 免疫力低下
- 集中力や記憶力の低下
- イライラしやすい、キレやすくなる
- 自尊心の低下や鬱傾向
- 将来の肥満や高血圧などの病気のリスク上昇
など様々な悪影響が報告されています。
子どもが夜眠れない原因としては、
- 寝付きが悪い
- 眠りが浅い
- 遅く寝る習慣が身についてしまっている
- 子どもの塾・習い事や親の仕事が遅くまである
などがあります。
必要な睡眠時間は個人によっても違いますが、現代の生活習慣によるところが大きい場合が多々あります。
生活習慣を見直すことで睡眠時間が改善できる場合も多いです。
特に子どもにとっては睡眠は軽視できない大事な役割を果たしています。
子どもが将来にわたって、心も体も健康で生活できるように、親としては、子どもが気持ちよく質の良い睡眠を十分に取れるように環境を整えてあげたいですね。
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