【保護者が実感】最近の小学校は「あだ名禁止」って本当?あだ名禁止の効果はいかに!?

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  • 小学校ではあだ名が禁止になっているって本当?あだ名禁止の理由は?
  • あだ名禁止のメリット・デメリットって何?
  • 実際のところ現場にいる小学生や保護者はどう感じているの?

そんな疑問に答えます。

【子どもの通う小学校が「あだ名」禁止】保護者から見た「あだ名禁止」の現場とは?

小学校

我が子が通う小学校は、基本あだ名は禁止になっています。

入学してから先生の方から保護者に対して、書面や口頭通じてそういった説明を受けた記憶は一切ないですが、子どもたちはそういった方針で学校生活を送っていますし、ルールを破れば注意されるそうです。

最近は、「あだ名禁止」の小学校が公立・私立問わずに増えてきているそうです。

実際に京都の小学校に通うお友だちからも多くそのような話を聞きます。

これは、2013年にいじめ防止対策推進法が施行され、学校にいじめ対策の義務が課されることになった結果、学校がいじめ防止として導入されてきているそうです。

しかし、実情としてはあだ名のメリットを唱える人も多く、全ての小学校での導入には至っていないようです。

今回は、そのような「あだ名禁止」の小学校で子どもが過ごしてきて感じるところをお話ししていきたいと思います。

【現場の実態】あだ名禁止の小学校ってどんな雰囲気なの?

うちの子どもたちが通う小学校での名前で呼び合う時のルールは以下のようになっています。

「校則」という形で明文化されているわけではありませんが、先生方が徹底してルール化しており生徒もこれを把握している状態です。

あだ名禁止の小学校のルール
  • 基本的にあだ名は禁止
  • 子どもたちに呼びかける時は男女関わらず「さん付け(名字+さん)」で呼ぶ
  • 名前で遊ぶのも禁止
あだ名禁止の現実
  • あだ名で呼んでいたり、名前で遊んだり冷やかすと注意を受ける
  • 子ども同士は裏ではあだ名や呼び捨てで呼んでいることもある
  • 呼び捨てくらいなら先生も黙認している

あだ名を禁止にしているのはもちろん、うちの子が通う小学校では、「名前で遊ぶ」のも禁止されています。

「名前で遊ぶ」というのは、名前をもじって冷やかしたり、似ている言葉に変えて歌ったり、そういう小学生特有とも言われる行為が禁止されているということです。

子どもの話では「大事な名前で遊んではいけません」と先生に注意されるようです。

しかし、現実としては、先生のいないところでは仲のいい人同士ならあだ名や呼び捨てで呼んでいることも多々あるようです。

呼び捨てくらいなら黙認する先生もいるのも現実です。

ただ、入学時から徹底していることもあって特に女子はお互いに監視するような雰囲気になるので、ルールを破る子がいたらお互いに注意したり先生に報告したりしているようです。

なので、実際は守らない子やケースもあるものの、子どもたちが自分たちで自衛している形になっていると感じますし、ひどいあだ名になるケースは稀かなあと感じます。

【保護者が感じる】あだ名禁止のメリットは?

小学生

保護者目線で見て、あだ名を禁止にするメリットはこのようなことが考えられます。

【保護者目線】あだ名禁止のメリット
  • 言葉使いが自然と丁寧になる
  • 変なあだ名が付きにくいので嫌な思いをする人が少なくなる
  • モラル意識が高くなる

さん付けで呼びあうことで、自然と言葉使いが丁寧に

ジャイアンがよくのび太に言っている

  • おい、のび太。その新しいマンガよこせよ!」

も、

  • のび太さん!その新しいマンガよこせよ!」

じゃあ、不自然ですよね。違和感というか。

なので、さん付けで呼ぶだけで子どもの言葉使いも自然と丁寧になる傾向にあるのかなあと感じます。

実際、学校に行っても家庭でも子どもたちはそんなに乱暴な言葉遣いで話しているところを見かけません。

これは、幼稚園と小学校の両方の教員免許があって両方に勤務経験のある知人から聞いたのですが、幼稚園で多少言葉が乱暴だなと思っていても、小学校に入ると自然と良くなってくるそうです。

それは、幼稚園では名前の呼び方にルールがないけれど、小学校に入ると「さん付け」で呼ぶようになり言葉も丁寧になってくるそうです。

現場の先生方も実感されているようです。

モラル意識が高くなることで、嫌な思いをする子が減る

前述したように、仲の良い子たちの間では、呼び捨てやあだ名で呼んでいることも現実としてあります。

その場合は、例えば「名前を縮めてちゃんをつける」ような、可愛らしい親しみを込めたあだ名で呼び合っているようです。

名前をもじって、呼ぶのも恥ずかしいようなあだ名にしたり、揶揄うような呼び方をしていると、子どもたち同士で注意しあう場面も見受けられます。

ルール厳守に厳しいのは女子という実感があると思いますが、入学当初から徹底されているこのルールに関して、先生も子どもたちの目も厳しいと感じます。

監視というと少し言葉が悪い気もしますが、お互いに注意し合うことで、モラル意識も高くなるのかなあと思います。

なので、嫌な呼び方をされる子が減っているのではないかと感じます。

【アンケート結果】あだ名禁止に賛成は18.5%!子ども時代に嫌な思いをした人は?

画像出典元:日本トレンドリサーチ

2020年11月に、日本トレンドリサーチが1,400人(男女700名ずつ)を対象に行ったアンケートを見てみましょう。

このアンケートによると、小学校時代にあだ名があった人は約7割にも及びました。

そして、あだ名がついていた人のうち嫌な思いをしたことがある人は36.7%という結果でした。

この結果、どう思いますか?

あだ名で嫌な思いをしたことがある人は、約1/4ってことで少数派になるんでしょうか?

あだ名を小学校の校則で禁止することについてどう思いますか?という問いには、

  • 賛成 18.5%
  • 反対 27.4%
  • どちらでもない 54.1%

という結果になっています。

嫌な思いをしている人が少ない分、賛成の割合も少なくなりますよね。

あだ名自体がいじめにつながるわけではないし、あだ名が悪いわけではないので、そこまで規制する必要はないんじゃない?という意見もわかります。

あだ名は必ずしも悪いものだけではなく、コミュニケーション手段として距離を縮めるツールとして良いあだ名もあるので一概に反対とは言えないという意見もわかる気はしますね。

禁止したところで影でいうというのも実際あると思うし。

皆さんは、この結果どう捉えますか?

本当にあだ名がいじめにつながるの?

先ほどのアンケートにもありましたが、あだ名禁止に異を唱える人は、多分、いいあだ名しかついたことがなく、あだ名で嫌な思いをしたことがないんだと思います。

いじめにもつながりかねない嫌なあだ名ってどんなものがあるでしょうか?

  • 差別的なあだ名
  • 身体的な特徴をあだ名にしてしまう
  • 人が嫌いなものの名前をつける
  • ネガティブな印象

私は、頭が人より大きいので「ドラちゃん」というあだ名を付けられたことがあります。

呼んでいる方は「可愛いやん」とか「別にいいやん」って感じますけど、実際に呼ばれる方としたらみんなにコンプレックスを突かれていい気持ちのはずがありません。

「シモムラ」さん→「シモネタ」

など、名前をもじった嫌なあだ名もある。

女の子にゴリ子ってつける、ドモリのある子に発音を真似たあだ名をつけるなどもあります。

子どもはまだ発達過程なので、大人よりも善悪の判断が未熟なことも多いです。

実際に、からかったりいじめの目的であだ名をつけることもある一方で、

悪気なく、残酷なあだ名をつけてしまうことがあるのも確かです。

私も経験がありますが、嫌なあだ名で呼ばれるって本当に苦痛ですよ。

あだ名が広まるにつれて、そのあだ名で呼ぶ人は増えてきます。

呼ぶ人数が増えてくると、呼ぶ方としては大した意味は持たずにただ単に「名前」としてみんなが呼んでいるから呼んでいる人も多くなると思います。

ただ、呼ばれる方は呼ばれるたびに毎回毎回ただただ苦痛です。

私をはじめとして図太くなってしまった大人はもう忘れているかもしれませんが、特に、多感な子ども時代、閉鎖的で外の世界をあまり知らない子ども時代は、たかがあだ名って思うこともできず、逃げ場が分からなくて、しんどいだけが積もって思い詰めて辛い思いをしてしまう子どもがいることも確か。

本当に仲のいい間で呼ぶあだ名なら全然いいと思います。

他に楽しい世界があればいいです。

あだ名を「なにくそ!」という気持ちで頑張りに変えられればいいのかもしれません。

でも、うまく発散したり、逆境を跳ね返せる人ばかりではありません。

  • 逃げ場がなかったら?
  • 嫌だって言えなかったら?
  • 信用していたお友だちにまで嫌なあだ名で呼ばれてしまったら?

いじめにつながる前に、悲しい思いをする子を減らすことができるならあだ名禁止で全然いいと思います。

【個人的意見】あだ名禁止はいじめ防止策の一つとして有効だと思う

以上、あだ名禁止の小学校に子どもを通わせている親としての立場から、また、アンケートを通して世間の意見を見てきました。

確かに、あだ名はお友だち通しで呼びやすくなったり親しみを込めて呼ぶ「良いあだ名」も多くあります。

それで自分の名前により愛着が持てたり、仲間意識を強化したり、愛情を確かめ合ったりもするツールにもなり得ます。

それは私にもわかります。

あだ名で呼び合い、理解しあえる友人もいます。

ただし、悪い使われ方をすることも少なくないのは、現実として皆さんが見てきていると思います。

身体的特徴やコンプレックスをあだ名にしたり、名前もじって揶揄うようなあだ名をつけたりつけられたりして嫌な思いをしている人は少なからずいます。

大人になっても嫌なものですが、特に子どものうちはまだまだ世界や視野も狭く、逃げ場を失って追い詰められることもあると思います。

もし、我が子が嫌なあだ名をつけられて苦しんでいるとしたら・・・

想像するだけで悲しいですよね。

あだ名に罪はない、「いじめ」が悪いんだとおっしゃる方もいます。

確かにその通り。

でも、いじめはどうやっておきますか?どのように行動すれば良いですか?を、子どもたちに教えていかなくてはない教育現場の先生方や親としては、

  • あだ名で呼ばない
  • 名前で遊ばない

というのは、一つの方法として有効だと私は思います。

その結果、

  • いじめは許してはいけない。
  • みんなで注意しなくてはならない。

というモラル意識も子どもたちに教えることができると思うし、実際に現場では効果を実感できているようです。

私個人の意見としては、「あだ名禁止はいじめ防止策の一つとして有効」と感じています。

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