- 子どもがして欲しくないことを何度もやる。
- できるだけ優しく言い聞かせているつもりだけど、こうも毎日だとイライラを抑えられない。
- 時には厳しく叱る・叩くことも必要なのかな?
そんなお悩みに答えます。
【体験談】子どもたちがして欲しくないことを何度も繰り返します。毎日同じことで怒ってばかりでうんざり
子どもが、して欲しくないと注意していることを何度も繰り返して困ったことはありませんか?
実際に私もそんな毎日に悩んでいたことがありました。
- 家の中で走らないで!
- ソファの上でジャンプしないで!
- 座って食べて!
- 電気つけっぱなし!
- トイレから出たら手を洗って!
- 叩かないで!
初めは優しく言い聞かせているつもりでも、こうも毎日毎日同じことを繰り返されると
- どうして同じことを何度もやるの!
- 何度言ったらわかるの!
- もうしないって言ったくせに反省してないんか!
- 毎日毎日同じこと言わせて!
- ママを困らせたいんか!
そのことをされるたびにイライラ・・・
イライラしていると、今度は本当に些細なことまでが気になり始め、子どもを嫌いになりそうな気持ちさえ湧いてきます。
追い詰められた私は、やめさせるためにはもっと厳しく接しなくてはいけないのかな?罰も必要なのかな?などという考えが頭を巡るようになってしまいました。
実は、厳しく叱ったり、罰を与えるよりももっと効果的な方法があるんです。
今回は、その方法をシェアしていきます。
【全然反省してないから?】して欲しくないことを子どもがくりかえしてしまうのはなぜ?
何度注意しても同じことを繰り返す。
本当に困ってしまいます。
毎日毎日同じことで怒っていてこちらも消耗してしまいますよね。
どうして子どもたちは毎日同じことで注意されてしまうのでしょうか?
ママが言っていること聞いてないの?反省していないから?
いえいえそうではないのです。
そこにはちゃんと理由がありました。
【成長特性】子どもは実験を繰り返して成長している
生まれてからしばらくは、寝てばかりで何もできなかった赤ちゃん時代。
そこから徐々に大きくなって寝返りをし、ハイハイをし、歩けるように・・・
子どもは日々成長をしています。
実は、子どもは日々、実験を繰り返しながら成長しているのです。
寝返りの時もそうでした。
1日に何度も、足を上げ、体をひねり・・・見ているこちらが感動するくらい小さい体で何度も練習していました。
おもちゃを掴んで遊べるようになると、ママが積み上げた積み木を何度も倒し、テーブルの上のおもちゃを全て下に落とし、離乳食が始まればスプーンを放り投げ・・・
これも、ものを投げたらどんな風に飛ぶのか?どんな音がするのか?ママはどう反応するのか?そういうのを観察し、経験として積み上げていくことでたくさんのことを学んでいくのです。
なので、「何度言ってもいうことを聞かない」というのも、子どもとしてはその成長過程の延長線上。
幼稚園児も保育園児も、小学生でもまだまだ、その実験・成長の真っ只中にいるということのようです。
ということは、子どもに何かしらの気づきが得られて、
そうか!○○だからやめた方がいいな。
と腹落ちするまでは続くということですね orz
理由がわかったからといって、困ったことがなくなるわけではないですが、「成長してるのか〜」と納得できる分ちょっとイライラが減りますよね。
【理解力が未熟】して欲しくない理由・どうしたらいいかがイマイチよくわかっていない
生まれてまだ数年、高々10年くらいの子どもたちは、私たち大人に比べて圧倒的に人生の経験値が足りていません。
なので、やって欲しくない行動についても、大人がきちんと説明しているつもりでも、
- どうしてその行動が良くないのか?
- ママはどうしてやって欲しくないのか?
- じゃあ、代わりにどうすればいいのか?
がイマイチ理解できていないという理由もあります。
想像力もまだまだ乏しいので、「こうしたらどうなる」という説明をされてもなかなか想像しにくいこともあります。
【記憶力が未熟】発達途中にある子どもは長期記憶が不得意
発展途上にある子どもたちは、まだまだ脳の発達も未熟です。
そのため、長期的に記憶に留めておくことが難しいです。
ですから、注意されたことも比較的すぐに忘れてしまいます。
決して、聞いていないのではなく、脳の構造が未熟なために忘れやすいのです。
【切実】怒られてもママにかまって欲しい!
何度も同じことを繰り返す子には、ママにかまって欲しくてやっているパターンもあります。
怒られることがわかっていてもそれでもママに構って欲しいと思うと、何度も同じことをして怒らせて憎たらしく感じていた子どもがなんだか愛おしく感じてきますよね。
ほとんどの方が、一生懸命にお子さんに対応をしていると思いますが、
- 最近十分に構ってあげていないな
- 子どもと一緒にいる時もスマホを見ながらだったな
なんて方は、お子さんへの行動をちょっと見直してみる必要があるかもしれませんね。
【衝撃!】「叱る」は逆効果!その理由は?
子どもが何度も同じことを繰り返しやっている場合、多くの親御さんが叱り、時には怒りを爆発させていることかと思います。
私もそうでしたし、当然そこは叱るでしょ!と思いますよね。
ただ、叱ることが逆効果になることもあるのです。
その理由を見ていきましょう。
人間はしないでって言われたことをしたくなる生き物【カリギュラ効果と心理的リアクタンス】
文字通り、人間は、するなと言われるとしたくなる生き物なんですね。
禁煙しているお父さん、「吸っちゃだめ」と思うと吸いたくなりますよね?
ダイエット中のママ、「食べちゃダメ」と言われると、余計にたべたくなりませんか?
禁止されればされるほどしたくなる心理のことを「カリギュラ効果」というんですね。
ダチョウ倶楽部さんのギャグでもありますよね。
「押すなよ、押すなよ」・・・(押すw)
見たいなw
カリギュラ効果は学術的な理論ではないのですが、その心理は理解できますよね。
様々な場面に応用されて使われています。
また、他人から強制されたことは無意識に反発的な行動をとってしまう「心理的リアクタンス」という心理作用があることもわかっています。
生来、人間は、自分で決めて行動したいという欲求を持っているものなのです。
それは、大人でも子どもでも同じ。
だから、説得されたり、強制された、決め付けられた、押しつけられたと感じることに対しては、例えそれが自分のためになるとわかっていることでも、逆の行動をとってしまうものなのです。
何度も叱ることで行動を強化してしまう恐れが
いきなりですが、みなさん
ピンクの象を想像「しないで」ください
ピンクの象なんて、この世に存在する訳ないんですから、絶対に想像しないでくださいね。
・・・
どうでしょう?
言われれば言われるほど、頭の中はピンクの象でいっぱいになりませんでした?
これは、「何かを考えないように努力すればするほど、かえってそのことが頭から離れなくなる」という現象で、1987年にダニエル・ウェグナーというアメリカの心理学者が提唱した皮肉過程理論というものです。
皮肉過程理論では、人間は自分の思考をコントロールしたいと思う時、実行過程と監視過程の2つが働くと言っています。
「考えない」という命令を実行するために思考を監視する監視過程を実行するためには「考えること」を覚えて置く必要があるとし、考えないという目的の達成のためには考える必要があるとした理論
Wikipedia(皮肉過程理論)より
何言ってんだって感じですが。
要は、「しないで」って言われていることを考えようとすると、それを「している」ときの映像を思い出さなければならなくなります。
していることを思い出すことで、それをしているか、していないかを監視するシステムが脳にあるからです。
「しないで」って言われた行動だけでなく、関連しそうな行動についてもそれをしているかしていないかチェックして排除しようとするので、結果としてそれを「している」場面をよりたくさん思い浮かべることになり、記憶を強化してしまうことにつながるのです。
つまり、特に欲求が強いことに関しては、「しないで」って言われていることを「してしまう」のは自然なことなんですね。
- ダイエットの時に食べたくなる
- 禁煙すると吸いたくなる
のと同じです。
しかも、それを何度も言われることによって行動抑制させたいつもりが、逆に強化してしまっているとは皮肉な話です。
怒ることで、隠れてやるようになることも
子どもの頃、誰しも親や先生に怒られた経験は1度や2度ではないはず。
怒られた時、どんな感情を抱きましたか?
- 怖い
- 悲しい
- 逃げたい
- もうやめて
- 早く終わって
そんな感じじゃないですか?
私がよく思い出すエピソードとしては、高校生の時の体育の授業です。
私にやる気が感じられなかったんでしょうね、体育の先生に「やる気がないなら帰っていいぞ!」ってみんなの前で名指しで怒られたことがあります。
その時、私も若くて尖っていたものですから
「わかった帰る」
って逆ギレして教室に戻ってしまいました。(若かったw)
後から、担任の先生に、「君が大人にならないと」と諭されて、やっと反省しました。
実は、怒られている時って反省してないことがほとんどじゃないかなと思います。
理解してもらって、諭されて、ようやく反省するのかなと思います。
子どもにとって、親に怒られるってことは
叱られる・怒られる・叩かれる=怖い・痛い・悲しい
怖いことはできるだけ避けたいですよね。
だから、怖いことを避けて、つまり見つからないようにその行動をする、ということも十分に考えられます。
そんなふうにはなって欲しくないですよね。
でも、ママも人間です。
いつも冷静で感情のないロボットじゃないんですから、感情的になることもある。
それを子どもにわかってもらうためには、時には怒ってしまっても大丈夫じゃないかなと私的には思います。
ただ、頭ごなしに怒る、理不尽に怒りをぶつけるのはできるだけやめたいですね。
イライラしてしまう時は発想の転換が必要かもしれません。
こちらの記事も参考になさって見てくださいね↓↓
罰を与えることで内面的な成長はない
子どもにとって、親に叱られる・怒られるというのは大きな罰でもあります。
いうことを聞かないから叩く・閉じ込める・ご飯を抜く・何かを取り上げるなどももちろん罰に値します。
子どもは罰を与えられると、その時はいうことを聞くかも知れません。
即効性があるので効果があると勘違いしたり、子どもが反省したと思い込んでしまいがちです。
でも、実際は逆なんです。
子どもが怒られて我慢した、して欲しくない行動をやめた時の心理としては
ママが怖いから・ママが怒っているから我慢している
のであって、なぜその行動がダメだったのか、我慢しなくてはならないのかを全く理解できていないことになります。
なので、罰を与え続けなければ行動を抑制することができなくなり、子ども自身も叱られなければしてもいい、罰がなければしてもいい、という思考に走る恐れがあるのです。
本来なら、親としては子ども自ら善悪を考えて行動を我慢したり自制して欲しいと考えますよね。
ただ、罰を与えてしつけた場合はそうはなりづらいのです。
【衝撃!】「叱る」は逆効果!して欲しくない行動をやめてもらうためにもっと効果のある方法とは?
叱ったり怒ったりするのが逆効果なのはわかった。
でも、どうしたらして欲しくないことをやめてもらえるの?
実は、叱ったり怒るよりももっと効果的な方法があるんです。
我が家でも、これらの方法を取り入れてから子どもとの関係がより良好になり、して欲しくない行動もやめてもらえることが増えました。
ぜひ取り入れてみてください。
やめて欲しいことはその場で端的に伝える
やめて欲しいことをされたら、されたその場でやめて欲しい旨を伝えましょう。
後からあーだこーだ言われても、子どもには効果はないです。
その際、
- 壊れてしまったらママは悲しい
- 叩かれるとパパは痛いよ
パパ・ママ目線で伝えるのが効果的。
- (あなたは)やっちゃダメ!
- (あなたが)◯◯しないで!
と子どもを主語にした叱り方になると、言われた側は非難されている・否定されていると捉えてしまい、言葉を受け入れにくくなってしまうのです。
大好きなママやパパを悲しませることは子どもにとってもとても嫌なこと。
なので、パパ・ママ目線からの伝え方は子どもの心にグッとくるのです。
しかも、伝える言葉は子どもにもわかりやすいフレーズで端的に!
お説教するときに、以前のことまで持ち出して長々と怒りをぶつけてしまうことってありませんか?
そうすると、子どもとしては集中力も持たないし、早く終わってくれないかなあ〜と嵐がさるのを待つばかりになってしまいます。
そうなってしまっては効果もクソもあったもんではないですよね。(クソは汚いね。)
なので、「○○なので、悲しいよ」とママの気持ちを端的に伝えたら、そこで終わり!
気持ちを切り替えるようにしましょう。
禁止よりもやってほしい行動を示す
しないで欲しい行動をされたとき、子どもに「○○しないで」と伝えても、子どもからしたら
- 僕は○○したかったんだよ
- じゃあどうすればいいの
という気持ちになってしまいます。
大人からすれば、
- ただやめるだけなんだから簡単だろう
- 逆のことすればいいだけやん
と考えるんですが、人生経験が乏しい子どもにとっては全然わけわからん状態なんですね。
なので、やめて欲しい旨を伝える際には、どうして欲しいかを伝えるようにすると効果的なんです。
「○○しないで欲しい」と伝えるよりも、「△△して欲しい」と伝えるのが理想的です。
- 食べてる最中に立たないで→椅子に座って食べよう
- ハサミを床に置かないで→ハサミは踏んだら危ないからテーブルに置いてね
- 電気つけっぱなし→使い終わったら電気は消そうね
そんな感じです。
これなら子どもも具体的にどうすればいいかわかりますよね。
長期記憶が苦手な彼ら、彼女らの印象に残るように、より印象的な行動や言葉で伝えられるとより効果的ですね。
この言葉の後に、「やってみて」と言って、実際に子どもにやらせてみると効果が上がります。
やってみたら上手にできたね!次からはこうしてね。って褒めてあげてくださいね。
思春期以降の子どもだとなかなかやってはくれないでしょうから、やってみるところは省略しても大丈夫ですよ。
できたことは徹底的に褒める!できないことには目をつぶる。
先ほど、叱ることのデメリットを述べた際に、「しないで」って言われるとその行動を強化してしまうって話をしましたよね。
なので、しないで欲しい行動をしたときには、「して欲しくない」旨を伝えた上で、極力目をつぶります。
できないことには極力触れないんです。
人間一人を簡単にコントロールすることはそもそも無理ですから、諦めも肝心
その代わり、して欲しいことをしたときには、
- ありがとう
- 助かるよ
- ママ嬉しいな
- 言われなくてもできたね!
という感じで、徹底的に褒めまくります。
褒められると、人間はやる気が出ます。
やる気は次の行動につながります。
次は、できてなかったこともできるようになるはずです。
100回やって99回できなかっても、1回できたらその1回を見逃さずにすかさず褒めましょう!
子どもは褒められると本当にいい顔をします。心から嬉しいんだなとわかりますよ。
怒ってばかりいるママやパパはいずれ嫌われる可能性が非常に高いですが、褒めてくれるママやパパはいつまでも大好きです。
大好きな人はより大切にしようとします。
大好きな人の言うことは素直に聞こうとしますよね。
なので、褒めるっていいことづくめなんですよ。スパイラル回りまくりです。
褒めることないわって方は、お手伝いなどをお願いするのもいいです。
まずは簡単なところから
- ドアを最後まで閉めてもらってもいい?
- お箸を揃えてくれる?
- トイレの電気、消してくれる?
- 靴を揃えてもらってもいい?
できたら、これでもかってほど褒めてくださいね。
私たち、できないことに関しては怒るけど、できていることに関しては「できて当たり前やし」みたいな感じで何も言わなかったりしますよね。
でも、できて当たり前のことでも、人に感謝されたり褒められたらそりゃ嬉しいですよね。
子どもにとっても褒められることは、ママが喜んでくれている!ちゃんとみてくれている!とやる気につながるんです。
自分自身の体と心にも余裕を持つ
同じことを繰り返す子どもに対して、イライラを我慢したり、またやってるわってことをスルーしたりするのは私たち親にとってもかなりストレスがたまることです。
特に、孤立無援で育児していると少しずつメンタルが削られていって知らぬ間に消耗していることも多いんです。
でも、同じことをやられても、自分の気分がいいとき、いいことがあったとき、リフレッシュできた時って、ま、ええわ〜って感じで許せてしまうことありません?
逆に、時間がないとか、めっちゃ疲れてる時、忙しいときとか、旦那さんと喧嘩してイライラしている時って、沸点が低くなってちょっとしたことでもわー〜ーってなっちゃうことありますよね。
なので、子どもたちに関わるパパやママが自分の心と体を健康に保って余裕を持っておくことってとっても大事だと思うんです。
自分のためだけに時間やお金を使ったり、休んだりするのって気が引けるわー
って思うママ・パパ多いと思います。
でもね、それが巡り巡って子どものためになるんですよ。
私も、育児ノイローゼ気味になってわかりました。
自分だけが我慢して一生懸命やってストレス溜めていることは何の美点でもないんです。
ママ・パパが心と体を健康に保つために休むこと、時間やお金を使うことは、家族のため、子どものためと一緒なんです。
掃除や料理など家事を外注するもよし、
子どもを預けて買い物したり映画を見るもよし、
自分なりの方法でリフレッシュしてくださいね。
このブログ内でも、リフレッシュ方法をいくつか紹介していますので参考にしてみてくださいね。
まとめ
して欲しくないことを何度もやってしまう子ども。
ママは毎日繰り返されるやりとりにうんざりしてしまいますよね。
実は、子どもが同じことを繰り返してしまうのには訳があったんです。
- 【成長特性】子どもは実験を繰り返して成長している
- 【理解力が未熟】して欲しくない理由・どうしたらいいかがイマイチよくわかっていない
- 【記憶力が未熟】発達途中にある子どもは長期記憶が不得意
- 【切実】怒られてもママにかまって欲しい!
理由があるからと言っても、して欲しくないことはして欲しくない!ですよね。
同じことを繰り返されるとついつい叱ってしまいがちですが、叱ってばかりだと実は逆効果。
その理由は・・・
- 何度も叱ることで行動を強化してしまう恐れがある
- 怒ることで、隠れてやるようになることも
- 罰を与えることで内面的な成長はない
して欲しくない行動が増えてしまうんですね。
実は、叱るよりも効果的な方法があるんです。
- やめて欲しいことはその場で端的に伝える
- 禁止よりも提案で伝える
- できたことは徹底的に褒める!できないことには目をつぶる。
- 自分自身の体と心にも余裕を持つ
子どものやる気を引き出して、いい行動を促す働きかけが大事なんですね。
やってみせ 言って聞かせて させてみて 褒めてやらねば 人は動かじ(山本五十六)
と言う格言もあります。
子どもが自ら考え、動くようになるためにも、叱るばかりでなく、褒めることが大事と子育てを通して痛感しています。
同じことばかりされて困っている方は、是非取り入れてみてくださいね。
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