- 小学生の自宅学習の方法に困っている。
- 子どもに上手に教えられなくて悩んでいる。
- 小学生にやる気を持ってもらって上手に勉強してもらう方法ってある?
そんなママのお悩みに答えます。
【コロナ休校中】小学生の家庭学習はどうだった?
この春、コロナウイルスの影響で全国的に小学校が休校になりました。
休校期間が長くなるにつれ、勉強の遅れも懸念され、家庭学習の重要性が増してきました。
同じ小学生のお子さんを持つママ友のいる東京では、すでにタブレットが1人一台支給されている小学校もあり、毎日オンライン朝の会から始まって、オンラインでの家庭学習支援があったそうです。
このように、教育にお金をかけている自治体や、私立の小学校は別として、全国の大半の公立小学校ではオンライン授業があるわけでもなく、学校から定期的に配布されるプリントが主体で学習している子どもたちが多かったのではないでしょうか?
京都市の市立小学校も例外ではなく、休校初期の頃は宿題に毛の生えたときのような課題が家庭学習の教材として渡されました。
休校期間が長くなるに従って課題の量も増え、まだ習っていない範囲の宿題も出されるようになりました。
これでやっとマシになったかな、と言うレベルで、ほとんどの小学生は時間を持て余して過ごしていたんじゃないかなと思います。
コロナウイルスが蔓延しているので、外出も自粛で外にも遊びに行けない、家でもすることがないとなると、わたしの周りでも家でゲーム三昧という子も多かったと聞いています。
突然の休校で、準備する先生の側も時間がなくて本当に大変だったと思います。
でも、正直、宿題の量って1時間もあれば終わる量じゃないですか。
結果的に休校期間も2ヶ月近くなりましたし、1日5〜6校時勉強している学校の学習の代わりとしては全然足りないですよね。
わたしも、休校が始まった当初、子どもを見ていて勿体無い時間の過ごし方をしているなと感じていました。
こんな時だからこそ家庭学習はとっても大切です。
でも、家庭で子どもの学習をイチから見るのはとっても大変!
そこで、今回は、元塾講師の経験を持つわたしが、上手に家庭学習するためのコツを紹介していきます。
家庭学習のメリット・デメリット
家庭学習は本当に大変です。
でも、家庭学習にしかできないメリットもあります。
ここで、家庭学習におけるメリット・デメリットを確認しておきましょう。
家庭学習のデメリット
親の側も仕事を持っているので、ぴったりと子どもに付いて十分に勉強を見ることが難しいです。
在宅で仕事をしていたり、家事をしながら子どもの勉強を見なくてはならないこともあります。
それに家庭学習となると、親子ともに甘えが出てしまいますから、だらだらとしてしまったり、ガミガミと怒ってしまって楽しくないものになってしまったりするんですよね。
また、小学校低学年くらいならどの教科が来ても大体教えられると思うんですが、高学年になってくると教える側が得意でない範囲や、難易度が高い問題によっては教えられないこともあります。
以上、家庭学習で考えられるデメリットでしたが、家庭学習にはメリットもたくさんあります。
家庭学習のメリット
普段一緒に過ごしている親子だからこそ、子どもの性格は把握できていると思います。
こう言ったらやる気を失うな、とか、反対にこう言ったらノッてくるなっていうのも把握できている親だからこそ取っ掛かりが作りやすいです。
また、一緒に学習していると子どもの弱点がだんだんとわかってきます。
学校だったら、ある程度のところで次の単元に進んでしまったりしますが、家庭学習なら、弱点のところは重点的に&理解が良いところはサッと進んだりと細かく対応していくことが可能です。
ムスメも、足し算が苦手で、指でも計算間違う状態でした。
でもある日気づいたんです。
数をみかんや食べ物に例えると正解できるって(笑)
それからは、文章題で人や動物が出てきても全部みかんに置き換えて考えさせていました。懐かしいです。
学校だったらなかなかこういう個人の癖みたいなやり方にも気付いてあげられずに、テストでペケされて本人も自信を失って勉強嫌いになるってことがあると思うんですが、家庭学習だったらこういう場合にも対応してあげることができるんです。
また、子どもが飽きてきてしまったり集中力が切れてきてしまったときには休憩を入れたり、他の教科に変更したりと臨機応変に対応できるのも家庭学習のいいところです。
さらに、今回のコロナウイルスのように、外では安心して勉強ができない時にも子どもにとって安心できる家庭での学習は心の安定につながります。
大人もそうなんですが、子どもにとって、勉強できるということは、心が安定していないとできません。
わたしが塾の講師をしていた時も、学力がなかなか上がらない子どもによくよく話を聞いてみると、悩みがあったり色々な理由で安心して勉強に取り組める環境じゃなかったということが多かったです。
学校や塾など他の子がいるところではうまく学習に取り組めない子どもも、家庭でなら安心して学習できることもあります。
無理に学校や塾に行かなくても安心できる環境で学習できることは子どもにとって大変大きなメリットになります。
子どもを上手に勉強に誘おう
さて、家庭学習を始めようと思った時、あなたはまず何をしますか?
教科書を読ませる?
参考書やドリルを買ってきて、子どもに「やりなさい」とやらせる?
中学生や高校生と違って、小学生のうちはまだ自分で教科書や参考書を読んで学習を進める方は決して多くはないと思います。
特に、初めて習う単元は、先生に説明してもらうところから始める必要があります。
家庭学習では、パパやママが先生となり子どもの勉強を見ていくことになります。
なので、先生になったつもりで授業をするのが最も想像がつきやすくやりやすいのかなと思います。
授業形式で進めていくことで、強化の切り替えや休憩時間とのメリハリもつきますしね。
授業ごとに先生のキャラを作っていく
わたしの場合は、強化ごとに先生のキャラクターを自分の中で設定して演じながら教えました。
理科の場合は「リカコ」先生、国語は「クニコ」先生みたいな感じですね。(名前がテキトーです(笑))
これは、ママのキャラにもよると思うので、真似できないよって方もいらっしゃると思いますが、結構オススメです。
子どもたちも「〇〇先生が好き!」とかって結構乗り気で授業を受けてくれます。
たまに変則で先生が病気になったりすると変にリアルな感じが面白いみたいでウケていましたね。
勉強に入る導入部分が大事
パパやママはみんな学校の授業を受けてきたと思いますが、勉強って導入部分が大事って思いませんか?
導入部分が「面白そうだな」「やってみようかな」と思う授業は、中身がつまらなくてもある程度のモチベーションを維持できるんです。
なので、わたしも塾講師時代は、導入部分をとても大事にしていました。
塾の講師や学校の先生は、授業の前には必ず授業計画を立てています。
子どもが興味を持ちやすいように導入を考え、学習指導要領に沿った学習内容になるように計画を立てて授業をしています。
授業の時間以上に計画に時間をかけることもザラです。
家庭でもこれをやれるならパーフェクトだと思います。
でも、家庭でこれをやりだすと親が消耗しますし、仕事やら家事やら他にやることもあるのでとてもじゃないけどやってられません。
なので、事前に教科書を読むくらいでいいと思います。
そうすれば、親自身が小学生の時にやった内容をうっすらと思い出すことができますし、子どもが学習する内容を把握することができます。
そうしたら、ご自身のお子さんならどんなふうに誘ったら興味を持つかなって考えてみてください。
「◯◯君は、虫が好きだけれど虫の卵の中ってどうなっているか知っている?」
「お花の中はどんな風になっているかみたことがある?」
「漢字には成り立ちがあるって知っている?」
「電気ってどこからきているかわかる?」
「このチョコレートの袋とキャンディの袋どっちがお得かな?」などなど・・・
この準備は、初めだけ頑張れば後が楽になりますから、ぜひやってほしいです。
子どもに「お母さんの授業は面白そうだな」「お父さんと勉強するの楽しいな」って思ってもらえたらしめたものです。
心の中でガッツポーズです!
はじめにこんな風に思ってもらえたら、その効果は結構長続きします。
それが子どもの学習の助けになります。
初めだけでもぜひ頑張って準備してみてください。
それが無理な場合は、NHKのeテレで学習に役立つ番組の動画を公開しているのでそれを活用するのもいいかもしれません。
実際の家庭学習の進め方は?
導入がうまくいって、子どもの興味を引くことができたらいよいよ学習本番です。
具体的な進め方の例を挙げて説明していきますので、ぜひ参考になさってくださいね。
今日の学習することを宣言する
導入として、子どもをうまく興味を持たせることができたら、本日のお題を発表します。
「今日は、◯◯について学習していきます」
この一言があるかないかだけで学習効果がかなり違ってきます。
学習内容は◯◯なんだなって意識が向くだけで、学習の目的がわかるので頭に入りやすくなります。
家庭学習の進め方
さて、導入部分で子どもの気をひいたらいよいよ本格的に学習が始まっていきます。
まずは、子どもと一緒に教科書を読んでみましょう。
え?読むだけなら1人でもできるんじゃない?って?
子どもが小学生になってある程度いろんなことが1人でできるようになると忘れがちなんですが、子どもって不思議なことに、一緒に考えていくことで興味も広がるんですね。
そして、一緒に読んだら一緒にやってみる。
理科ならタネを撒いてみるとか、算数だったら一緒に計算をやってみる、国語だったら一緒に漢字を書いてみるとかですね。
なので、家庭学習の基本としては、
- 親子で一緒に教科書を読む。
- 教科書に書いてあることを一緒にやってみる。
がいいと思います。
一緒にやってみる場合も、例えば算数の筆算なんかを教える場合はまずはやってみせてあげるのが効果的です。
しかも一回だけ見せて、あとは自分でやってご覧、ではなくて、繰り返しやって見せてあげるんです。
赤ちゃんの時になんでも大人の真似をして色々と覚えていったように
「模倣は学習の基本」
ですから、真似させることで子どもも早くできるようになります。
それ以上教えられるよ、もっと余裕があるよって方は復習もすると完璧です。
繰り返すことで学習したことが定着するので復習はとても大事になってきます。
自作の問題を作ってあげたり、ドリルや問題集を買ってきてやってもらうのがいいかなと思います。
今、いろんなところでオンラインで無料で問題を出してくれていたりするのでそれを活用するのもいいかなと思います。
ご褒美はあり?なし?
一生懸命に勉強したから◯◯買ってというお子さんもいるかもしれません。
そのような要求に答えていると、
「勉強したら◯◯買ってあげる」と言わないと勉強しない、見返りがないと勉強しない子どもになってしまうかもしれません。
結局、もので釣らないといけないことになって後々苦労するのは親御さんなので、勉強する代わりにものを与えるやり方はあまりいいとは言えません。
でも、わたしはやり方次第で時々ならいいかなって思います。
例えば、体積の勉強でジュースを使って、最後の問題に正解したらそのジュースを飲ませてあげる、とか、計算ミスをしがちな子にテストで100点とったら100円あげるとか、たまにご褒美くらいならモチベーションにも繋がっていいのかなと思います。
その時も、ものをあげたら終わりじゃなくて、考えた過程とか努力した過程を褒めてあげると次のやる気にも繋がってとてもいいです。
長い目で見て、子どものためにならないようなご褒美はNG、子どものためになりそうならOKでもいいんじゃないかなと思います。
一緒に何かをすること自体がご褒美になることもありますし、我が家では学習の一環で植えたトマトが良いご褒美になったようで兄弟でそれはそれは大事に美味しそうに食しています。
学年が違う兄弟(姉妹)がいる場合はどうする?
家庭学習で困るのは、学年の違う兄弟がいる場合もその一つかなと思います。
1人に教えている間、もう1人の子どもはやることがない、時間を持て余して遊び出したりしてしまうようでは収集がつかなくなって勉強どころじゃなくなってしまいますよね。
なので、1人で複数の学年が違う子どもを教える場合は、基本的に交代に教えるのがいいと思います。
リビングなどにみんな並んで座ってもらうのが教える側としては楽です。
1人の子に教えている時は、他の子はプリントなど1人でできることをやってもらう。
これをそれぞれの子に交代でやっていくんですね。
始めは時間配分が難しいかもしれませんが、慣れればなんとかなります。
コツは、プリントを多めに用意しておくことです。
説明が長くなってしまって、プリントをしていた子が時間を余らせてしまわないように。
説明が長くなりすぎると、他の子が暇になってしまうので、適度な時間で区切りをつけて次の子に交代するようにするのもコツです。
下の子が幼児の時は、一緒に教科書を聞いていてもいいですし、お絵かきやパズルなどをやらせておくといいかと思います。
ある程度大きくなってくると学校に憧れのようなものを抱いているので、机に座って勉強のようなものをしているだけで満足して大人しくしていてくれるので可愛いもんです。
気分転換に適度に休憩を入れるのが良い!
学校が5〜6校時あるからといってその通りにあまり机にばかり向かっているのも辛いものです。
適度にお散歩や外遊び、おやつ休憩を入れて気分転換をしましょう。
子どもと一緒にゲームをするのも良いですね。
テレビゲームばかりでなく、ボードゲームやカードゲームも頭の体操になってなかなか良いですよ。
また、一緒におやつやお料理をするのも気分転換にはオススメです。
料理をすることで、分量などの勉強にもなりますし、手順立てて行動する力を養うこともできます。
学校ではない家庭での過ごしながらの学習になるので、学習以外の会話や活動もとても大事ですね。
学習が終わったら「今日は◯◯ができるようになったね」
学習が終わったら、分からなかったところや質問がないか、もう一度確認すると学習効果が上がります。
そしてこの一言をお忘れなく。
「今日は◯◯ができるようになったね」
「◯◯が分かったね」
この一言で子どもの自信に繋がりますし、また頑張ろうという気持ちになります。
ワーママはどうする?子どもの家庭学習
働きに出ているママは、子どもが休校だからって仕事を休めないことも多いです。
そんな時、子どもは1人で勉強をすることになります。
学童や塾などで教えてもらえる場合にも、1日に一回はパパやママが声をかけてあげると良いでしょう。
一緒に今日学習したプリントや教科書を見ながら
「今日はどんなことをしたの?」
「へえ〜、こんなことを学習したんだ。これは◯◯ということ?」
などと、一緒に振り返る時間が持てると子どももより意欲的に学習に取り組めるようになりますし、安心感も持てるようになります。
一緒に図書館に行って本を借りてくるのもおすすめ。
読むのは別々でも、感想を話し合うことで想いを共有できますよ。
まとめ
家庭学習をみるパパやママはとっても大変ですが、子どもたちには家庭学習ならではのメリットもあります。
家庭学習するにはいくつかコツもあります。
なんだかんだ言いますが、子どもはパパやママと勉強できるのが嬉しいもんです。
これらを参考にしていただいて、ぜひ家庭学習がうまくいけば嬉しいです。
不明点や分からないことがあれば気軽にコメントいただけると嬉しいです。
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