- 乳腺炎かもしれない。
- 乳腺炎ってどんな症状がでるのか知りたい。
- すぐには病院に行けないけれど、自宅でできる対処法が有れば知りたい
- 乳腺炎にならないためには?
そんなママのお悩みに答えます。
乳腺炎とは?
赤ちゃんが生まれると、ママのおっぱいからは母乳が分泌されるようになります。
乳房の中には「乳腺」という組織があり、ここから母乳が分泌されます。
「乳腺炎」は、この乳腺がなんらかの原因で炎症を起こしている状態を言います。
乳腺炎は、細菌感染があるかないかによってふたつに分類されます。
乳汁が乳腺の中に滞って溜まってしまっている「うっ滞性乳腺炎」、
うっ滞性乳腺炎が酷くなり、授乳などによって乳首に傷がつくなどなんらかの原因で細菌感染してしまった状態を「化膿性乳腺炎」と言います。
なぜ乳腺炎になるの?おもち、チョコレートやアイスが原因?乳腺炎の誤解
乳汁の過剰分泌
赤ちゃんの誕生後、乳腺では赤ちゃんの哺乳量に合わせて母乳を作っていきます。
誕生後まもない時期には母乳の量が安定しておらず、赤ちゃんの哺乳量とのバランスがまだ取れていないことが多いです。
なので、赤ちゃんが飲む量よりも多く作られている場合は、乳腺内に母乳が残ってしまっていることがあり、この状態が続くと乳腺炎を招いてしまいます。
乳管の未開通・開通不足
作られた母乳は、乳腺や乳管と通って分泌されます。特に初めての出産後の場合は、乳腺が十分に開いていないことがあります。
私は、ふたりめの時にも開通不足の乳管があり、そこが詰まってしまいました。
また、乳管にも細いものと太いものがあり、細いものは開通しにくく詰まりやすくなるそうです。
授乳回数を重ねていくと開通してくることもありますが、開通していない乳管はどんどん母乳がたまっていって炎症を起こしてしまいます。
さまざまな姿勢や角度で授乳することで色々な乳腺から満遍なく飲ませることが大事だそうです。
疲れ、ストレスなどによる血行不良
慣れない赤ちゃんのお世話で疲労が溜まっていたり、睡眠不足などのストレスが溜まっている、肩こりなどによる血行不良になると母乳の分泌が滞ってしまいます。いつも同じ姿勢での授乳も母乳の滞る原因になってしまいます。
母乳がスムーズに分泌されないとその分が乳腺内に溜まってしまい乳腺炎の原因になってしまうようです。
チョコレート?おもち?乳腺炎に食べ物はあまり関係ない
お餅を食べたから乳腺炎になった、とか、チョコレートやケーキを食べると乳腺炎になるという話を聞いたことはありませんか?
実は、乳腺炎と食べ物は直接の関係性がないと分かっています。
脂肪の多い食べ物を食べたからといって母乳も脂肪が多くなるとか、つまりやすくなるというのは間違いなんです。
ただし、栄養価が高いものを食べると母乳の分泌量が多くなるので、もともと母乳の分泌量が多いママは、上で述べたように過剰分泌になって乳腺内に乳汁が残りやすくなるので注意が必要です。
あまり関係ないとはいえ、赤ちゃんのためと思うと気になってしまうのも十分によくわかります。
ストレスにならない範囲で自分の納得する方法でコントロールしていくのが一番だと思います。
ストイックになりすぎてあまり無理をされないようにしてくださいね。
たまには、カフェインレスコーヒーでブレイクもどうですか?
【体験談】乳腺炎はどんな症状がでるの?
私の場合は、乳腺炎に2回なっています。
ムスメとムスコの時に各1回ずつです。
乳腺炎になると、高熱があったり痛いながらも授乳など育児をしなければならないので本当に大変です。
ここでは、私が乳腺炎になった時にどんな症状が出たかを紹介します。
初めての乳腺炎体験談
初めての乳腺炎の時は、まず、ありがたいことに母乳がすごく出ていて毎回おっぱいが痛いほど張っていました。
赤ちゃんにおっぱいをあげた時は少し楽になるんですが、またすぐに痛くなったので少しずつ自分でも搾乳していました。搾乳機でも手でも両方していました。
※この搾乳の時にバイキンが入ったのではないかと思います。搾乳は清潔な手でしましょう。
でもあまり絞ると母乳の供給と需要のバランスが崩れて乳腺炎になりやすいと出産の時に聞いていたのであまり絞らずに我慢していました。
ムスメが生後3ヶ月のある日、少しダルく熱っぽい感じがしておっぱいも痛いところが赤くなってきました。絞った母乳もなんだか黄色くドロッとしている・・・これはマズい!と直感的に思い、出産した病院に電話をかけて診てもらうことにしました。
その日のうちに受診し、熱を測ると40度を超える高熱!看護師さんにびっくりされました。
助産師さんに搾乳してもらうと、やはり膿が出ているとのこと。
抗生剤を処方され自宅で休養を取るように言われました。
抗生剤は赤ちゃんには影響はないとのことで、薬を飲んでいる間も授乳はOKとのことでした。ただし、膿が出ているおっぱいは美味しくないので飲まないこともあるかもしれないと言われました。
実際普段よりは母乳を飲んでいないようでしたが、全く飲まないというわけでもありませんでした。
その日はおっぱいが熱を持って痛く、眠れなかったので保冷剤をタオルに包んで当てて冷やしました。
でも、正直タオルに包んでいる保冷剤は全く冷えている感じがしないんですよね。
病院でも、冷やしすぎはダメと言われていたのですが、痛さに耐えきれず、保冷剤を直接当てて冷やしてしまいました。
※良い子は絶対に真似しないでください!
冷やして痛みが楽になり、そのまま寝てしまったのですが、次の日は薬の効果もあってかすごく楽になっていました。
ただし、冷やしすぎた後遺症か、その後保冷剤を当てていた側の母乳の分泌量が自分でもわかるくらい明らかに減りました。そして、乳房のサイズも左右差が出てしまいました。(保冷剤を当てていた側が小さくなってしまった)
ヤッテシマッタ・・・と思ってもすでに時すでに遅し・・・
保冷剤を当てる時はタオルに包んで当ててくださいね!絶対!
2度目の乳腺炎
1度目の乳腺炎が完治してからは一度も乳腺炎になることがなくムスメが卒乳したので、2度目の乳腺炎は、ムスコの出産後でした。
この時は、まず白斑が出ました。
白斑が出来たことで授乳が辛くなりました。
これは本当に辛かったです。
ムスコが小さい時は、ムスメと正反対で本当に寝てくれなくて睡眠不足や疲労が溜まっていたのも原因だったと思います。
因みに、白斑は絶対に自分で処理してはいけません!病院へGO!です。
白斑ができていたのでこれはヤバいと思い、いろんな角度から飲ませてみたり、搾乳してみたりしたのですが、白斑があるところの乳腺から全く母乳が出てきていませんでした。
つまり、全く詰まりが解消されないまま10日ほど経過したある日・・・
朝からゾクゾクと悪寒がして、熱を測ると39度越えの熱がありました。
直感的に乳腺炎だと感じた私は急いで出産した産科の母乳外来に電話をしました。
すぐには予約が取れないということで、数日後に受診しました。
母乳外来に電話した翌日には熱は下がったものの、白斑は治らないままでした。
数日後、母乳外来を受診すると、やはり乳腺炎という診断が下りました。
助産師さんに搾乳してもらい、詰まっている乳腺を解放してもらうと別人のおっぱいのようにすごく楽になりました。
しかし、白斑ができているある一つの出口だけからは助産師さんがどんなに頑張っても滲むくらいしか母乳が出ず、結局この日開通することはありませんでした。
でも、助産師さんに搾乳してもらって詰まりを解消してもらったのでかなり楽になりました。助産師さんが神様に見えました。ありがとうございました!
お恥ずかしながら母乳からは膿も出ていて、とてもマズい母乳だったでしょう。ムスコもごめんね。
その日は抗生剤をもらって帰宅しました。
その日結局開通しなかった白斑のある乳腺も、搾乳してもらったおかげか叙々に白斑が治りキレイになりました。
乳腺炎の治療方法
乳腺炎になってしまったと思ったら、早めに病院にかかることが大切です。
私のように酷くなる前に、母乳が詰まっているなと思った段階でプロに搾乳してもらうだけでも予防効果があります。
白斑ができた方も早めに受診しましょう。
乳腺炎になっている場合は、乳腺に菌が侵入し炎症を起こしている状態ですので抗生物質が処方されます。熱がひどい場合は解熱剤が渡される場合もあります。助産師さんがいる病院だと搾乳をしてくれて楽になることもあります。助産師さんの搾乳は控え目に言って神です。本当に上手。とっても楽になります。
帰宅したら出来るだけ体を休めてお薬を飲んでゆっくりと過ごしましょう。
乳腺炎がひどくなると、膿を排出するために切開手術をしなければならなくなってしまうケースもあります。
ですから、乳腺炎がひどくなる前に早めにお医者さんにかかるようにしましょう。
お医者さんにかかる場合は、出産した産科に相談しても良いですし、乳腺科や母乳外来が近くにある場合はそこにかかるようにしましょう。
いずれにせよ予約が必要になることがあるので、まず病院に電話して早めに相談しましょう。
乳腺炎になってしまったら自宅でできる対処法
乳腺炎になってしまったら母乳を赤ちゃんに飲んでもらうことが一番良い
赤ちゃんに母乳を飲んでもらうとおっぱいがとってもすっきりします。
助産師さんも、赤ちゃんに飲んでもらうのが一番良いよと教えてくれました。
赤ちゃんは母乳を飲むプロですから、角度や姿勢を変えて色々な乳腺から満遍なく飲んでもらいましょう。
次の授乳との間隔をあまり開けすぎずに授乳することも大事です。
乳腺炎を防ぐ母乳の飲ませ方
助産師さんによると乳腺炎になる方は、
◯赤ちゃんの吸い口が浅い
◯偏った抱き方で飲ませている(いつも同じ姿勢)
のことが多いそうです。
赤ちゃんがアヒル口になるくらい深く乳輪までを含ませるように意識しましょう。
また、毎回横抱きなどの同じ姿勢で授乳をしているといつも同じ乳腺からしか母乳が飲まれず、使われていない乳腺が詰まりやすくなってしまいます。フットボール抱きなど複数の違う抱き方を交互にためしてみるなどして、満遍なく飲んでもらうことが大事です。
また、母乳が詰まっていてしこりができているなと感じたら、そのしこりを優しく圧迫しながら飲ませたり、しこりのできている乳腺から飲んでもらうように姿勢や角度を工夫したりしてみてください。
乳腺炎でしこりがあったら、搾乳してみる。清潔な手で!絞りすぎはNG!
赤ちゃんに飲んでもらってもしこりがうまく解消しなかったら、自分で搾乳してみましょう。
搾乳機を使っても、手でも大丈夫ですが、必ず清潔にしてから行いましょう。
乳腺炎は、乳腺にバイキンが侵入してしまうことで起こる炎症です。用具や手指は必ずよく洗ってから搾乳しましょう。
そのとき、詰まりを解消するように、白斑のできている出口など使われていない乳腺から母乳が出てくるように搾乳してみましょう。
手の向きを色々と変えて搾乳するのがコツです。
ただし、あまり絞り続けると疲れてしまいますし、体が絞った分また母乳を作ろうとして過剰分泌になってしまうので絞りすぎないようにしましょす。
素人がやりすぎて逆に傷を作ってしまうことにもなってしまったら本末転倒ですので、症状が軽くてもプロにお願いするのがおススメです。
乳口から噴き出すように母乳が出れば開通した証拠です。白斑の完治まではすぐそこ。
反対に滲むようにしか出ていなければ開通していないということです。
清潔な手で根気強く搾乳してみましょう。
乳腺炎で辛い時は冷やす。でも冷やしすぎはNG!母乳が出なくなってしまうことも
私は乳腺炎になったとき、熱は出るし乳房も熱をもって熱いし痛いしで辛かったです。
そんな時は冷やすと良いそうです。ただし、冷やし過ぎは絶対にNGです!
有名なところでは、キャベツ湿布とかじゃがいも湿布などという民間療法がありますが、バイキンが入ってしまって症状が悪化することもあるのでオススメはできません。
保冷剤を薄いタオルに包んで冷やすのがオススメです。
この時、絶対に!直接保冷剤を当てるのはやめましょう。
私は、助産師さんに忠告されていたにも関わらず、あまりの辛さに負けて保冷剤を直接当ててしまいました。過去に戻れるとしたら、すぐさま止めるように過去の自分に注意したい!
しかも、保冷剤を当てたまま眠ってしまいました・・・
翌日は熱も引き、楽になったはなったのですが、
とってもよく出ていた母乳は、保冷剤を当てていた方のおっぱいで明らかに出が悪くなってしまい、さらにサイズも小さくなってしまいました。
授乳をやめた今でも、鏡でみて左右差がはっきり分かるくらい片側だけ小さくなってしまいました。
乳腺炎にならないためには血行を良くするストレッチやストレスを溜めない生活が大事
母乳がスムーズに分泌されないとその分が乳腺内に溜まってしまい乳腺炎の原因になってしまうようです。
軽いストレッチをするなどして血行を良くすることで母乳の分泌を促進し乳腺炎を防ぐことができます。
ストレスや疲れも血行を悪くしてしまう原因になります。
家事を手抜きしたり、時にはストレス発散をしてストレスを溜めないようにしましょう。
また、授乳中はバストのサイズが大きくなるので、サイズの合わない下着をつけていたり締め付けるような服装をしていると母乳の流れも妨げられてしまいますので乳腺炎の原因になると考えられます。
とにかく休む!難しいかもだけど十分な休息と睡眠をとって
乳腺炎の原因の一つが疲労やストレスとも言われています。
我慢ができない赤子に対して24時間休みなく続く育児ですが、ママが倒れてしまっては意味がありません。
パパや周りを頼って少しでも休息を取りましょう。
今後長い育児生活においても、周りを頼るってことはすごく大事なことです。
出産後のただでさえ傷ついた体に鞭打っての休みない育児。楽をして罪悪感を持つ必要はありません。
協力してこそ家族です。
家族に頼れない場合は託児でも大丈夫。プロが対応してくれますよ。
大事な赤ちゃんのことなので一生懸命になるのはとてもよくわかります。
でも、頑張りすぎは長い目で見たら赤ちゃんにとってもママにとっても得策ではありません。
たまにはリフレッシュしてくださいね。
【絶対にやっちゃダメ!】白斑に針を刺して排乳
わたしもなりましたが、乳腺が出口の乳頭で詰まってしまった場合に、白いニキビのようになることがあります。
「乳口炎」や「白斑」なんて言われるものですが、これが痛くてなかなか治らない!
そこでネットで検索すると、「白斑を針で着いたら母乳がブッシュウーーーと出て一気に楽になった」なんてことが書いてあるわけです。
これ、絶対に真似をしちゃダメなやつです。
運が良ければこれで治る方もいるかも知れません。
毎日続く授乳のたびに痛いので、早く治したい!針でつけば即効性はあるのでママたちは針にすがる思いでやってしまう気持ちもわかります。
でも、結局乳口炎や乳腺炎は、見えているところだけ解消すればいいものではありません。
大抵は、奥の方の乳管が詰まっていることが多いそうです。
なので、見えているところの白斑だけを針でついて解消できたように見えても、根本的なケアをしていなければ繰り返すことも多いそうです。
また、自宅で不潔な針を使用して仕舞えば、そこからバイキンが入ってもっと酷いことになる可能性だってあります。
乳腺炎の原因は先ほど述べたように様々あります。
原因が複数絡まり合ってできていることもあります。
プロである、助産師さんに見てもらい、搾乳してもらう、マッサージしてもらうのが賢明です。
まとめ
赤ちゃんが生まれて、毎日お世話と家事の両立で夢中で生活しているママ。バタバタとした毎日の中で、疲れやママ自身の体のケアはおろそかになりがちです。
しかし、ママ自身のケアができていないと時に体調を崩したり思わぬトラブルの原因になってしまうこともあります。
乳腺炎もその一つで、乳腺炎になってしまうと、本来幸福なはずの授乳の時間がかなり苦痛になってしまいます。
ママも痛みがあって熱も出るようになってしまうと、生活にも支障が出てしまいますよね。
乳腺炎では、痛みや熱の他にも乳房が赤くなる、母乳が黄色くどろっとする、白斑ができる、などの症状が出ます。
このような症状が出たら、早めに受診するようにしましょう。助産師さんに詰まった乳腺を解放するように搾乳してもらうと改善します。
家でできるケアとしては、
- 詰まっている乳腺を中心に搾乳する。
- 痛ければやりすぎない程度に冷やす。
- 色々な姿勢や角度から授乳する。
- キツい下着や服は止めて、ストレッチなどで血行を良くする。
乳腺炎の大きな理由の一つとして、疲労が溜まっている事や運動不足で血行が悪くなっている事が大きいそうです。
子どものためとはいえ、ママが無理をしすぎて体調を崩してしまっては元も子もありません。
ただでさえ大変な育児です。ある程度家事の手を抜いて休憩をするなど、無理をしすぎず出来るだけ疲れを溜めないようにしてくださいね。
コメント